水について

水について

水は、健康管理に欠かせないものです。
運動をする際は水分補給に注意する人が多いですが、日常生活では不十分かもしれません。
健康管理の為に、正しい飲水習慣を獲得しましょう。

体内の水分量

水は、ヒトの身体に最も多く存在する分子であり、
その量は体重の約2/3と言われています。
【 水素(H2) + 酸素(O) = 水(H2O) 】

各年代によって身体の水分量の割合には違いがあり
・胎児、新生児では 約80%
・小児では 約70%
・成人では 約60%
・高齢者では 約50%
年齢を重ねるごとに体内の水分量は減少していきます。
それでも全ての年代で、身体の半分以上は水分で構成されますので、ヒトの身体は半分以上が水でできていると言えます。

※ 体内の部位別 水分量割合 (一部紹介)
脳 76% 、 網膜 92% 、 血液 83% 、 骨 22%

加齢による身体の変化

① 身体の筋肉量が低下することで、水分を蓄えられなくなる
② 腎臓の機能が低下することで、老廃物を排出する際の尿量が増える
③ 感覚機能が低下することで、のどの渇きなどに気づきにくくなり飲水頻度が減る
これらの変化により、特に高齢者は体内の水分量が減少すると言われています。

ヒトは通常の生活で、約2300mlの水分を身体から排出すると言われています。
その排出の経路は、
・ 呼吸  ※ 約400ml
・ 発汗  ※ 約600ml(発汗は常に行われており、外気温や運動量により増加する)
・ 排泄(尿、便)  ※ 約1300ml
と、ほとんど無意識に行う事で、水分が失われます。
そして、ヒトは身体で水分を作ることがほとんどできません。
(体内の代謝過程で作られるが、必要量には足らない ※ 約200ml)
このように、体外へ排出する経路は多くありますが、体内に入れる経路は通常の場合、口から飲料水や食事を通じて補給するしかありません。
食物にも水分は含まれていますが、通常の生活で排出される水分を補う量の摂取は難しいため、コマメに水分補給するコト【 飲水習慣 】がとても大切です。

食事により、約600mlの摂取が可能です。(食事内容により変化します)
体内で作られる水分量が、約200mlです。
これらを合わせると、約800mlとなります。
1日の飲水による水分摂取は、約1500ml必要と言えます。
(※ 通常の生活で排出される約2300mlの水分を補う場合)
(※ 外気温や活動量により必要摂取量は増加します)

体内での水の役割

飲料水や食事から摂取した水分は、腸管で吸収され、血液や体液となり、全身を循環します。
全身を循環する過程で、水は様々な役割を担っています。

・ 運搬
酸素や栄養素を全身へ運び届け、老廃物など体内に不要なモノは体外へ排出します。
・ 体温調節
高温状態では、汗として体外へ熱を排出します。
・ 環境維持
体内で行われる、物質移動や代謝機能の働きを正しく行うため、体液の性状を一定に保ちます。

水は、ヒトの全身で利用されます。
意識して補給しないと、通常の生活で失われっぱなしになってしまいます。
正しい【 飲水習慣 】により、健康管理を行いましょう。


柔道整復師
笈田恭兵