睡眠
睡眠の担う役割
多くのヒトは、
1日の1/3の時間を睡眠に使います(約8時間)
1日において睡眠時間以外は
いわゆる覚醒状態と言われており、
その時間、脳と体は常に活動し、
それ故に疲労していきます。
睡眠中は、
① 脳と体の休息
② 記憶の整理&定着
③ ホルモンバランスの調整
④ 免疫機能の獲得
などが、行われており
生きていく上で重要な役割を担っている。
①脳と体の休息
1日の内、本当の意味で休息できる時間は
睡眠時間だと言えます。
睡眠中は、覚醒時と比べ
〇 脳の活動が低下し、
〇 全身の筋肉が弛緩します。
覚醒時には、
頭で思考・意識して行う身体活動
無意識下(反射など)で働く内臓(平滑筋)
など様々な身体機能が活動しており、
睡眠中に、それらの活動を低下させることで身体を休息させます。
②記憶の整理&定着
記憶には、
〇 体験の記憶
〇 技能の記憶
など様々な種類があり、
脳は睡眠中に、それらを記憶として整理し定着させます。
体験の記憶とは、
その日に起きた出来事など(エピソード)の記憶。
技能の記憶とは、
その日に勉強した知識や技術(スキル)の記憶。
※ 1日の中に起きた、嫌な記憶を
削除してくれる働きもあります
③ホルモンバランスの調整
睡眠には、
身体の回復や成長に重要な役割があり、
また覚醒への準備を担っています。
そして、それらの働きの多くは、
体内で分泌されるホルモンの影響を大きく受けています。
【 睡眠中に働くホルモン 】
〇 成長ホルモン
骨・筋肉・皮膚などの成長や発育
代謝などを促します。
〇 メラトニン
脈拍や血圧に関与し、睡眠の準備に働きます。
生体リズム(体内時計)の調整を行います。
〇 コルチゾール
代謝促進作用があり、脳や筋肉へのエネルギーを供給し、覚醒への準備を行います。
※ ここに記載している
ホルモンとその働きが全てではなく
睡眠中に働くモノの一部であり
他にもたくさんあります。
④免疫機能の獲得
免疫とは、文字の通り、
”疫(病気)”を、”免がれる”こと。
その働きは、外部から侵入した、細菌やウイルスなどに反応し、生体防御機能が働き発病しないように抵抗したり体内から排除したりする働きのことです。
睡眠中(特にノンレム睡眠中)に、
免疫細胞の産出を促進すると言われており、ワクチンを接種した後の免疫獲得にも大きく関与しています。
柔道整復師 笈田恭兵 |